説教主題_2024_04_14_山中直義師

タイトル 「深い淵に立つ友」 聖書箇所:詩篇88篇

 詩篇88篇は、聖書に多くある詩の中でも、最も苦しく、最も悲しいものです。この詩篇記者は、深い淵に閉じ込められたような苦しみを告白しつつ、朝も昼も夜も、主に叫びました。しかし、救いは簡単には与えられず、親しい友たちも彼から離れ去ってしまいました。6,7,8そして14節は、この極めて深い苦しみが「あなた」すなわち主によって与えられたものであることを明らかにしています。なぜ、主はこの人にそのような苦しみをお与えになったのでしょうか。主はなぜ、叫び続けるこの人をすぐにお救いにならなかったのでしょうか。もし私たちがこのような苦しみに遭うなら、私たちはどうするでしょうか。私たちの友がこのような苦しみに遭うなら、私たちには何ができるでしょうか。

 私たち信仰者を「友」と呼んでくださる主イエスは、自ら深い淵に立ち、すべての人に捨てられ、十字架にかかってくださいました。主イエスは、深い淵に立ちつつ、ご自身のために救いを求めることはせず、私たちのために叫んでくださいました。私たちのために深い淵に立って叫んでくださった主イエスから離れることがないようにしたいと思います。深い淵に立つ友に、主イエスのことを知らせたいと思います。主イエスが、必ず私たちの救いとなってくださいます。