2018年10月28日 鎌倉海岸キリスト教会月報
「ハイジ」について
今年のこども祝福式のプレゼントは「ハイジ」にいたしました。
プレゼントに何か良い本はないかとキリスト教書店で探している時「ハイジの贈りもの」という本が目にとまりました。この本は「ハイジ」の解説本で、著者は松本聖書福音教会の高橋竹夫牧師です。
先生は日本ハイジ児童文学研究会の創設者として長年ハイジの普及研究をして来られました。
内容を拾い読みしただけで、プレゼントは「ハイジ」にしたいと思いました。
解説本を購入し読んだ結果、原作の完訳本とされている福音館書店発行の「ハイジ」をプレゼントすることにいたしました。
「ハイジ」の内容は殆んどの方が知っておられるでしょうが、その記憶は子どもの時の印象と思います。
しかし、解説本に「ハイジ」は、生涯、手元に置いておく本であるとあります。
子ども時代、思春期、青年年期、壮年期、老年期、と全世代に渡って感動がある本ということです。
著者がそのような意思を持って読者に語りかけているからです。
以下、解説本からの抜粋です。
原作者ヨハンナ・シュピリは1827年にスイスのチューリッヒ近くの農村に生まれました。6人兄弟の次女で、母は家の近くの教会の牧師の娘でした。
父は無医村にやって来た医師で評判は高く、広い範囲から患者を受け入れました。
母は夫をよく支え、多くの労苦を共にしながら家事の合間に詩を書き、それがやがて讃美歌としても歌われ、詩人としても知られました。
ヨハンナは18歳で堅信礼を受けます。自伝を残さず、自分の日記や手元の原稿、手紙などを、亡くなる直前に焼却してしまったため、その人生の詳細を知ることはできないのですが「読むことを心得ている人にとっては、私の生活と人となりの歴史は、私の書いたすべてのものに含まれています」という言葉を残しています。
25歳の時、弁護士と結婚。夫は、社会的弱者のためには情熱的に闘う理想家でした。普通の主婦として家庭に入っていたヨハンナの才能を見出したのは、母の知人のドイツの牧師でした。その文才を見込んで本を書くように薦めたのでした。それからヨハンナは、少女時代の思い出や小説を匿名で発表し始めます。
7冊目の著作だった「ハイジ」は大好評で、翌年続編を執筆します。ベストセラーとなったため、実名を発表しました。
「子どもがどのように成長し生きていくか」と、作中の「祈り」はシュピリ作品に共通する中心テーマです。
産業革命以降の工業化は、社会に急激な変化をもたらし、都市への人口集中、貧富の格差など多くの社会問題が起こってしまいました。そのような時代にあって、シュピリは人生のさまざまな問題の解答として最善と思われるものを作中で紹介して、子どもや大人たちに「いかがでしょうか?」と書き残したのです。
時代の変化の中で、現代にも通じるテーマを鮮やかに描き出したシュピリ。
130年以上も前に書かれた「ハイジ」は多くの読者によって支持され現在も読み続けられています。
「ハイジ」の完訳本を貸し出し用に教会で購入いたしました。大人になった今、またお読みください。