タイトル 「神に認められる人として」 聖書箇所:テモテへの手紙Ⅱ 2章 14~26節
テモテへの手紙第二は、使徒パウロが愛弟子テモテに宛てた手紙です。執筆年代は紀元64-67年頃だと考えられ、パウロはこの手紙を、ローマでの二度目の投獄期間、殉教を目前にした状況で書いたと考えられます。この手紙は、殉教の死を目前にしたパウロの遺言書です。しかし、この手紙には絶望も悲壮もありません。むしろこの手紙は、永遠のいのちの希望に溢れ、教会と福音宣教がこれからも必ず守られるという確信に満ちています。
1章から2章13節まででパウロは、テモテを懸命に励ましています。そして、多くの者が離れて行く中にあっても、「福音のために私と苦しみをともにしてください」と語りかけています。続く2章14節からは牧会に関する具体的な教えが語られます。14節で「思い起こさせなさい」と命じている内容は、「ことばについての論争」(原語は「ことば」と「争い」の合成動詞)をしないということです。当時のエペソの教会は、このような「論争」、「俗悪な無駄話」「愚かで無知な議論」が「悪性の腫れもの」のように広がり、ある人たちの信仰はくつがえされてしまっていました。しかし、「神の堅固な土台は据えられていて」、信仰者がそのような論争から離れて自分自身をきよめるなら、その人は主にとって役に立つ働き人となることができるのだと励まされています。そしてそのために、テモテには「(神に)認められる人として…自分を神に献げるように最善を尽くしなさい」と命じられています。ローマ帝国全体からの迫害という外側からの攻撃、悪性の腫れもののように教会を死に至らせようとする内側からの攻撃に苦しめられる教会の牧会者テモテに対してパウロは、何よりも神に認められる人として務め励むことを求めました。そしてその具体的な働きとして、「真理のみことばをまっすぐに説き明かす」ことを命じました。
教会を死に至らしめようとする「論争、俗悪な無駄話、愚かで無知な議論」を退けて教会を堅固に立たせるものは、まっすぐに説き明かされた「真理のみことば」だということを忘れないようにしたいと思います。