教会便り_300号 (2019_01_27発行)

2019年1月27日  鎌倉海岸キリスト教会月報

 創造の傑作「水」

 1月21日の「湘南教役者会」において「水」についての講演会がありました。国際基督教大学名誉教授吉野輝雄先生が講師でした。以下講演と配布資料の要約です。

はじめに神が天と地を創造された。地は茫漠として何もなく、闇が大水の面(おもて)の上にあり、神の霊がその水の面(おもて)を動いていた。
創世記1章1~2節

 地球は九つの太陽系惑星の中で水をたたえた唯一の星である。地球のすぐ内側の金星は太陽に近すぎて水はガス状態、外側の火星では太陽から遠すぎて大部分が氷である。太陽からの距離だけでなく、大きさも地球から宇宙空間に水を逃がさないための条件を満たしている。その証拠に太陽からの距離が同じでありながら地球よりも小さな月には水が存在しない。地球はまさに奇跡の条件を満たしている星なのだ。

水がなければ全面が緑の草木もない荒涼とした地表となり、酸素もつくられず動物は存在できない。水が殆んどない砂漠では昼夜の温度差が大きく、反対に海辺は温暖で住みやすい。これは水が多量の熱を吸収して気温を調節しているからである。気温が下がると氷は水面から張る。当たり前と思っているこの事が、実は科学の目には異常なことなのだ。普通の物質では固体は液体より重く底に沈む。固体が液体よりも密度が小さい物質はアンチモン以外水しかない。水は液体として4℃の時密度が最大となる。水にこの異常性がなかったら冬の湖底には氷が敷きつめられ、春になっても水温は0℃のままで、魚は全滅する。実際には表面が凍結しても湖底の方はいつも4℃付近なので魚は死ぬことがない。また、水は地表から蒸発して雲となり雨や雪となって地表に降るという具合に、絶えず地球上を循環している。これが地球環境を温暖に保ち、他方で、海水や汚水を浄化して真水に変えている。人間は真水がなければ生きて行けない存在だ。地球上のすべての生命の営みは水を含んだ細胞の中で行われている。

緑色植物が太陽エネルギーによりH2OとCO2から生体物質(ブドウ糖)と酸素を生産し、動植物が必要とする栄養を提供し、地球を酸素濃度の高い惑星としていることの意味は計り知れない。水に毛細管現象があることで、植物では根から水に溶けた栄養分を導管という毛細管を通じて葉の隅々まで運ばれる。動物でも毛細血管を通じて体の隅々まで水に溶解した栄養分と酸素が運ばれることで生命活動が維持されている。

人間は体重の3分の2が水で毎日2.5リットルの水補給・排出が繰り返されているが、実は腎臓においてその100倍もの水が再生されている。喉や体表面が乾燥すると病気への抵抗力が弱くなる。水は健康維持に不可欠であり、命の源なのだ。

 地球上の水の総量は、絶えず循環していて太古の昔から殆んど変らない。水の大循環の過程で毎年百十五兆トンが降水として地上にタダで供給されている。なんという神の恵み。しかし世界人口が七十億を超え、水不足が間近に迫っていることを考え神様が創造された水を大切にしなければならない。

 水は奇跡の物質だ。水は神様からの最大の物質的賜物である。新しいいのちのしるしとして水のバプテスマを受けたキリスト者は水の尊さを認識すべきである。  (戸川記)