2015年 7月26日 鎌倉海岸キリスト教会月報
託された使命に忠実に
フランクリン・グラハム
私は、二〇一四年一月東京で亡くなった小野田寛郎(ひろお)さんの記事を読んで驚きました。小野田さんは旧日本軍の軍人で、情報収集が任務の陸軍少尉でした。彼は、第二次世界大戦末期、フィリピン・ルバング島のジャングルの中でアメリカ軍を相手に戦っていました。一九四五年に終戦になりましたが、それを知らずに一九七四年までの二九年間、ジャングルの中で忠実に軍務に服していたのです。彼に与えられていた命令は、「軍務を忠実に果たせ。軍人として日々の生活を律し、服装を正し、三〇年間はこれを守れ」というものでした。
敵に警戒しながらジャングルでの食糧調達、部下の死…。それでも彼は命令を守り続けました。二九年の間に、捜索隊が説得に来たにもかかわらず、「上官の命令がないかぎり、任務を果たさなければならない」と、ジャングルを離れることを拒みました。
退役軍人の元上官がジャングルに来て、「軍務を解く」と命じた時、ようやく彼はリュックを下ろして銃を置き、きれいに手入れしたぼろぼろの軍服姿で、直立不動のまま命令を受け入れました。
この人が、九一歳で亡くなったのです。
彼の、使命と上官への忠誠心は、私たちクリスチャンに課せられているものと同じです。私たちの上官はイエス・キリストであり、使命は「あらゆる国の人々を弟子としなさい…」(マタイ二八・一九,二〇)という命令です。
小野田さんは三〇年で任務を解かれましたが、私たちの任務は二〇〇〇年も続いています。
彼の戦場はジャングルでしたが、私たちの戦場は人生すべてです。敵はサタンです。私たちは福音、すなわち神のことばによって戦います。善を持って悪に立ち向かいます。
悪魔の策略に対して立ち向かうことができるために、神のすべての武具を身に着けなさい。私たちの格闘は血肉に対するものではなく、主権、力、この暗やみの世界の支配者たち、また、天にいるもろもろの悪霊に対するものです。ですから、邪悪な日に際して対抗できるように、また、いっさいを成し遂げて、堅く立つことができるように、神のすべての武具をとりなさい。では、しっかりと立ちなさい。腰には真理の帯を締め、胸には正義の胸当てを着け、足には平和の福音の備えをはきなさい。これらすべてのものの上に、信仰の大盾を取りなさい。それによって、悪いものが放つ火矢を、みな消すことができます。救いのかぶとをかぶり、また御霊の与える剣である、神のことばを受け取りなさい。すべての祈りと願いを用いて、どんなときにも御霊によって祈りなさい。そのためには絶えず目を覚ましていて、すべての聖徒のために、忍耐の限りを尽くし、また祈りなさい。(エペソ6章11から18節)
私たちはキリストに従う者として、神から託された使命を、忠実に果たして行きましょう。