人間改造論 ―奇跡としか言いようのない出来事―

初代牧師:戸川二郎

さて、改造論なんてむずかしい論議は後まわしにして、私が見た驚くような事実をお話ししたいと思います。
私は父の職業の関係で三才の時、台湾にまいりました。阿里山という山があって、全山が桧の大木でおおわれている世界でも珍しい山ですが、私が驚いたのは、手をひろげて十二人でやっと囲めるという大木でした。之を神木といって、みんなが手をたたいて拝んでいるのです。私は父に「木が神様ですか」と
聞くと、父は「何でも大きなものを拝む習性がある。日本では、大きな山は、神として祀られている」と。
東京に来て、明治神宮の鳥居が阿里山の桧でなつかしく眺めた事です。初詣が日本一というが、明治天皇に、商売繁盛、無病息災、家内安全、学業、結婚の事までお祈りしているのです。
 私共は、拝む神様が、人でも、物でも、動物でも、植物でも、何でもよい、御利益さえいただければ拝む神は何でもよいというのはおかしいと思いませんか。私は青年時代に日本にある様々な宗教についてどれが正しいか、研究したことがありました。その時、親戚の熱心なクリスチャンが自分の教会で「キリスト教対他宗教」と題して講演があるからと、案内されました。私はキリスト教は嫌いですが、比較宗教の勉強になると思って出席したのです。私はその日「私は真理です」と言われたキリストを信じました。私に個人的に話をされた人は、昔、新宿付近で有名な「極悪人」だったことを後で知りました。
職業は人力車夫でしたが、客から自宅へ届ける荷物を質屋に入れて、そのお金で賭博場に行き、一儲けしてから、質屋の荷物を取ってその家に届けたというのです。文字通りの「飲む、打つ、買う」の常習犯で多くの人に迷惑をかけるので警察署でも注意人物とされていたのでした。当然、多くの人から借金をし、返済手段も尽き果てた時、最後に打つ手を考えたが、何と世間知らずの牧師をだます事にしたのです。
 ねらいを定めたのは、日本一の献金のある教会の牧師でした。彼は牧師に「私は、新宿で有名な、ならず者ですが、この度改心しクリスチャンになり、罪ほろぼしをしたいと思います」牧師は大変喜びました。
彼は、家に帰ると奥さんに「クリスチャンになったので、ついては借金の始末をするのでお前の実家にお金の工面をしてくれ」奥さんは半信半疑で教会に電話すると事実とわかり、正しくなるならと、お金を都合して渡したのですが、彼はその金を持って賭博場に行ったというのです。しかし、遂に行きづまって教会に行き、キリストによって大罪の赦される事を信じ、心より悔改めて生まれ変わった人間になったのでした。
模範的に信者になった彼は、数年後にその大教会の最も信頼される会計に任命されました。牧師は、敢えてかつての極悪人を会計として「人はキリトによって生まれかわる」人間改造を立証されたのでありました。神の賜物は、幸福な人生だけでなく、短い人生を越えて永遠に天国に生きるものとされます。
ぜひ教会においでください。